何を選ぶべきか。結論から。
結論から言おう。
iPadでとりあえずメモ取りたい、ノート取りたいということであれば、iPad 第8世代でOK。というかiPad 第8世代はiPad入門としては価格の面でも最強。
少し上を目指すのであれば Air。プロ仕様でゴリゴリ使うなら Pro。これさえわかっていれば大丈夫だろう。
以下で細かいスペックも見ながらこの結論の根拠を示していこう。
iPad Pro, 新 iPad Air, iPad 第8世代の仕様を比較
自分にあったiPadを見定めるためには、まずiPadそれぞれの性格を知る必要がある。
ただ、めちゃ良いアップデートになったのは事実。素晴らしい。本当に。
以下にスペックが異なる部分だけを取り出した仕様表を作ったので、見てほしい。
比較項目 | iPad Pro | iPad Air | iPad |
---|---|---|---|
仕上げ(色) | シルバー スペースグレイ | シルバー スペースグレイ ローズゴールド グリーン スカイブルー | シルバー スペースグレイ ゴールド |
容量 | 128GB 256GB 512GB 1TB | 64GB 256GB | 32GB 128GB |
価格(税抜) | ・Wi-Fi モデル 84800円(128GB) 95800円(256GB) 117800円(512GB) 139800円(1TB) ・Cellularモデル 上記価格に + 17000円 | ・Wi-Fi モデル 62800円(64GB) 79800円(256GB) ・Cellularモデル 上記価格に + 15000円 | ・Wi-Fi モデル 34800円(32GB) 44800円(128GB) ・Cellularモデル 上記価格に + 15000円 |
Pencil | 第2世代 | 第2世代 | 第1世代 |
ディスプレイ | 11インチ 12.9インチ (Liquid Retina ディスプレイ) Pro Motionテクノロジー(120Hz) | 10.9インチ (Liquid Retina ディスプレイ) 60Hz(後述) | 10.2インチ (Retina ディスプレイ) |
チップ | A12Z Neural Engine | A14 Neural Engine | A12 Neural Engine |
カメラ | 12MP 広角 10MP 超広角 より明るいTrue Tone フラッシュ | 12MP 広角 | 8MP |
ビデオ撮影 | 4Kビデオ撮影(超広角もあり) | 4Kビデオ撮影(広角のみ) | 1080p HD |
FaceTime HD(内カメラ) | TrueDepthカメラ Airの機能+ポートレートモードなど | 7MP f/2.0絞り値 | 1.2MP f/2.4絞り値 |
スピーカー | 4スピーカーオーディオ | ステレオスピーカー | ステレオスピーカー |
Wi-Fi | 802.11ax Wi-Fi 6 | 802.11ax Wi-Fi 6 | Wi-Fi(802.11a/b/g/n/ac) |
センサー | Face ID LiDAR スキャナ | Touch ID (トップボタン内蔵) | Touch ID (ホームボタン) |
バッテリー | 28.5Whリチウムバッテリー(11インチ) 36.71Whリチウムバッテリー(12.9インチ) | 28.6Whリチウムバッテリー | 32.4Whリチウムバッテリー |
コネクタ | USB-C | USB-C | Lightning |
アクセサリ | Magic Keyboard Smart Keyboard | Magic Keyboard Smart Keyboard | Smart Keyboard |
まず注目すべきはiPad Pro と iPad Airの性能差。
次に見るべきなのはiPad Air と iPad の違い。
これらを次から見ていこう。
iPad Pro と iPad Airの違い
正直なところ、今回の iPad Air アップデートによって iPad Proの優位性が少なくなったのがハイライトだ。
Pencil第二世代がAirでも使えるようになったのは素晴らしい。
大きな違いとしては
- ProMotionテクノロジー
- 外カメラと内カメラ
- 容量の選択性
- Face ID と Touch ID
- 色
であろう。一つ一つ見ていくことにしよう。
ProMotionテクノロジー
ProMotionテクノロジーとは簡単に言えば「リフレッシュレートが速い(120Hz)」ということだ。リフレッシュレートは俗にいう更新頻度のことで、速ければ速いほどヌルヌルとした動きが期待できる。
多くの人にとってiPad利用時にリフレッシュレートが一番効いてくるのは、Pencilで書き込む時。
ProMotionテクノロジーがあると、書いたすぐそばから書き込まれ、紙に鉛筆で書いているような感覚の書き心地に近くなる。
一方でこれがないと、少し遅れて書き込まれることになり、人によっては違和感を感じる人もいるかもしれない(僕はiPad 第6世代を使用中だが全く問題なく使えている)。
これに関しては実際に触ってみないと分からない部分だと思うので店頭に行って確認することを推奨する。
特にiPadで絵を書いたりする際にはこの違いが大きく出ると思われるので、そういう仕事で使う場合は要チェックだ。
・ProはProMotionテクノロジー搭載。書き心地抜群。
・Airは非搭載。つまり60Hzのリフレッシュレート。
・問題なく使えるが、必ず違いを店頭で確認すべし。
外カメラと内(フロント)カメラ
iPad Proの魅力はなんといってもカメラ。
外カメラは広角と超広角での撮影が可能で、LiDARスキャナ搭載により、ARを使うのであれば右に出るものはいない。
iPad Air はiPad Pro の広角と同じスペックを持つが、超広角・LiDARスキャナは非搭載。
フロントカメラはiPad Pro にはTrueDepth が内蔵され、Face ID を可能にしている。ポートレートモードやポートレートライティング、アニ文字・ミー文字の機能を使うことが可能。
iPad Air にはそれらが非搭載だが、iPad よりも高性能な内カメラが搭載されている。
比較として、iPhone SEは「7MPカメラ ƒ/2.2絞り値」となっており、ポートレートモードが使える点は異なるが、大体Airと同じスペック。AirにはiPhone SEレベルのフロントカメラがついていると考えれば良いだろう。
では、違いをまとめてみよう。
・カメラ性能はiPad Pro の方が高い。違いは超広角が使えるかどうか。
・ARを積極的に使うのであれば iPad Pro が推奨される(ProはLiDAR搭載)
・Proはアニ文字・ポートレートモードなどを使える。Airのフロントカメラは iPhone SE と同じぐらい
容量の選択性
容量は Pro の方が選択の幅は広い。
流石にPro向けなのもあり、最大1Tのストレージを載せることが可能。
ただし、この1Tは、高負荷かつ大容量のファイルを扱うことが前提となってくるため、普段使いでここまで必要な人はいないだろう。
Airのストレージも微妙なところで 64GBだと足りないが、256GBだと余る・・・なんて人も出てきそうだ。
ここはあまり比較にはならないが、プロ向けの仕事をしたり、ProをPCのように使いたい人は iPad Proが良いだろう。
・Proは容量の選択肢が多い
・Air は64GBと256GBから選ぶしかないので選択肢は少ない
Face ID と Touch ID
これは大きな違い、かつAirから初めて「トップボタンのTouch ID」が搭載された。
家で作業する場合はFace ID が便利だろうが、外出時はこんなご時世なので Touch ID が好まれる。
仕事・ライフスタイルでこの二つの認証方法は大きな違いが出てくると思うので、自分がどちらの方がより便利かを考えて選択すべきだろう。
どちらにも良さがあり、欠点もある。
例えば僕はiPadでレシピを見て料理する時が多いのだが、Touch ID だと手が水に濡れている時反応しなくてかなり辛い。Face ID だったら良いなあと思うことが多々。
ただ、外出時はTouch ID がとても便利。マスクを外す手間がなく、すぐに作業に取り掛かれる。iPadは置いて作業することが多いので、置いたままロック解除できるのはありがたい。
これは僕の例だが、それぞれの人がどんな使い方をするのかでメリットデメリットが出てくる。自分はどんなシチュエーションで使うかを想像してみると良いだろう。
・Pro は Face ID、Air は Touch ID
・どちらが良いかは一概には言えない。自分のライフスタイルから考えよう
色
Airに新色が登場した!!
グリーンとスカイブルー。iPadでもカラーバリエーションが増えたのはとても嬉しい。
カジュアルに使いたい人はAirの色はとても良いのではないだろうか。
ここは完全に好み。
iPad Air と iPad の違い
次はiPad Air と iPad の違いを見ていこう。
iPad Air と iPad の違いはなんといっても
- フルスクリーン or ホームボタン
- Apple Pencil 第一世代と第二世代
- 価格
- USB-C と Lightning
では詳しく見ていこう。
フルスクリーン or ホームボタン
これは大きなアップデート。Touch IDをトップボタンに内蔵することで、フルスクリーンを実現したのがiPad Airだ。
ホームボタンは馴染みがある人が多いだろうから、こちらの方が使いやすい人も出てくるだろう。
フルスクリーンになったことでAirはLiquid Retinaディスプレイに対応。画質はかなり綺麗になったことだろう。
・iPad Air はフルスクリーン。Touch IDがトップボタンに内蔵され、Liquid Retina ディスプレイ
・iPad はホームボタンのTouch ID。Retinaディスプレイ
Apple Pencil 第一世代と第二世代
ここも大きな違い。Airはついに第二世代に対応した。
第二世代の良さは、
- 側面にマグネットでつく
- 側面につければ充電ができる
- Pencilをタップすることで元に戻る等の機能が使える
だ。第二世代は充電方法がスタイリッシュだし、持ち運びにも便利。第一世代知っての通り充電はLightningでグサっと。
また第二世代はPencilの方にタップできる部分があり、そこに機能を割り当てることができる。これも魅力だ。
・AirはPencil第二世代対応
・Pencil第二世代は充電がスタイリッシュ&タップ機能が使える
価格
価格は重要な指標だ。Airにすると価格が大体18000円ほど高くなる(Air 64GBとiPad 128GBの比較)。Pencilも揃えるとなると3700円の差があるのでトータルで21000円ほどの価格差だ。
この価格差をどう捉えるか。この価格差があれば他のApple製品を買うこともできる。どちらが良いか。じっくり考えるべき事項だ。
・大体価格差が21000円
・予算との兼ね合いでAir一台がいいか、iPadと別の製品を組み合わせるか考えよう
USB-C と Lightning
AirがついにUSB-Cに対応した。
USBーCは転送速度が速いので、ファイルの転送などはUSB-Cが便利だ。MacBookを使っている人にとっては共通のコネクタになることで一貫性が生まれるのもありがたい。
ファイル共有はiCloudでもできるが、USB-C端子はサードパーティ製の外部端子をつけることで色々な出力も可能。
・AirはUSB-C対応
iPad Pro か、iPad Air か iPadか。どれを買うべき?
iPad Pro を買うべき人
- iPadでカメラを頻繁に使う&画質にこだわりたい人
- 仕事で絵を描くなど、ProMotionテクノロジーの恩恵を受けられそうな人
- iPadをPCのように使いたい人
- AR関係の仕事をしている or ARを積極的に使っている人
- 動画編集などの作業をしたい人
これに当てはまる人はiPad Pro を買っても問題なく使いこなせるだろう。
やはりiPad Pro はプロ仕様であり、相当コアに使っていかないと持て余してしまう可能性が高い。Airの登場で多くの「Proっぽいことをしたいけどここまでのスペックはいらない・・・」という人が救われる結果となった。
Apple Pencil 第二世代もProの専売特許ではなくなったし、第二世代目当てでProを買う必要がなくなった。
そういう意味ではかなり住み分けができたとも言える。本格的にプロの仕事や作業をやっていくのであればProだし、ある程度スペック欲しいけどProは要らないという人はAirになりそう。
価格はProとAirで256GBなら2万円ほどの違いなので、この価格差をどうみるか。これが分かれ道になりそうだ。
iPad Airを買うべき人
- Apple Pencil 第二世代を使いたい人
- Touch ID でフルスクリーンのiPad を使いたい人
- USB-Cに魅力を感じる人
- ある程度高負荷の作業をする人
- iPadをこれまで使ってきて、少しお金を出しても良いと思える人
こんな感じだろうか。Apple Pencil第二世代が使えるようになったのはとても大きい。Touch ID でフルスクリーンのiPadを使えるのも魅力だ。
チップは高性能なので、ほとんどの作業を快適にできるだろう。USB-Cになって、MacBookなどを使っている人からすると一貫性があってこれも魅力。
ただ、初めてのiPadでこれをおすすめできるかと言うとちょっと疑問。価格が思った以上に高く、Pro と比べても2万円ほどの差。iPadと比べると約20000円高い。この価格差に見合うだけの魅力をAirに感じられれば買いでもOKだろう。
ただ、この価格差は結構大きい。20000円あればAirPods Pro がもうちょっとで買えるし、Apple Watch SEへの資金にも。series3には手が届くレベルだ。
この辺りを吟味した上で選択するのが大事だろう。
iPad を買うべき人
- 初めてのiPadで、用途が明確に決まっていない人
- ノートを取ったりなどの軽負荷な作業に使いたい人
- これからApple製品を揃えていきたい人
正直、非の打ちどころがない最強の低価格iPadだ。この事実は何があっても変わらない。
iPadをとりあえず使ってみたい人はAirなんかに手を出さず、この無印iPadを買おう。iPadを使うと世界が変わる。その中でもっとiPadを使いたくなったらまたその時考えれば良い。
第一世代のPencilはちょっと・・・ということであればAirも選択肢に入ってくるだろう。ただ、書き心地は同じなので、異なる点は充電が側面でできる&側面にくっつくということだけ。
この辺りに嫌味を感じない人は迷わずiPadにしよう。Airも選択肢にあったのなら2万円浮くわけだから、それで別のApple製品を買おう。Appleは組み合わせが命。この記事で解説しているとおりだ。
万人にフィットするiPadという位置付けはずっと変わらないだろう。
まとめ〜自分にあったiPadを求めて〜
iPadは使い始めるとその良さに気づく最強のタブレットだ。普段使いはもちろん、ノートを取ったり絵を書いたり、動画を見たり。その可能性は無限大。
どのiPadも性能は魅力的だし、自分にあったものを選ぶのは難しい。ただ、新製品は毎年出てくるのでその時自分が使いこなせるスペックを買うべきだと僕は思っている。
予算が潤沢にあるのなら、好きなものを買おう。そうでない人は背伸びをしなくても良い。なぜなら無印iPadでも基本的にはなんでもできるようにAppleは設計してくれている。
どの選択が一番かなんて誰にも分からない。決めるのはあなただ。たくさん使いこなして、性能を最大限に引き出してあげることが最良の選択につながるのではないだろうか。
最後は直感に頼ろう。最高の相棒を持てば能力を最大限伸ばせるのだ。
というわけで参考になれば幸いです!
では、快適なAppleライフを!!
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