【Appleシリコン】M1 Macが高速な理由。ディベロッパーのコメントからわかるM1の凄さ

目次

M1チップの概要を知る意味

今回はちょっと趣向を変えて、知識シリーズ。この記事

Developer Delves Into Reasons Why Apple’s M1 Chip is So Fast

に書いてあった内容がM1チップの凄さについて端的に表していると思ったので、共有しようと思う。

もちろん僕のような技術系の人間ではない人がM1の本当の凄さを理解するのは難しい。

だが、なぜM1がすごいのかを簡単に知っておけば、これからAppleがどこに向かおうとしているのかが少しでも感じることができるのではないだろうか。Appleがすごいというのは世間の声からもわかるが、その凄さがどこにあるのか、僕は知りたいと思ってしまう。

一応断っておくが、僕はPCのエキスパートではないので記事の内容に責任は持てない。客観的な事実は必ず他の記事やWebサイト、書籍に書いてあることを参考にするがその全てが正しいとも限らない。なので疑問に思ったところなどは必ず自分でも調べてみて欲しい。何か考えるきっかけになれば幸いだ。

では、スタート!!

M1チップってそもそも何?

M1チップとはAppleが開発したCPUだ。CPUは簡単に言えばパソコンの頭脳といったところだろうか。基本的には「計算」を主に行うパソコンの部品のこと。今CPUを開発している会社は主に2つで、Intel(インテル)とAMD(エーエムディー)だ。Appleに興味を持っている人がよく聞くのはやはりインテルだろう。AMDはゲーミングPCによく使われる。

これまではAppleもインテルからCPUを買って(契約して)、Appleがデザイン・設計したMacに搭載していた。だが、これからはそうではない。Appleが自社でCPUを開発してしまったのだ。それがM1だ。これがまず驚くべきこと。デバイスの開発会社がCPUまで作っちゃったのだ。開発力凄すぎ・・・。

だが、実はM1チップは単なるCPUではない。実はこのM1チップは

As Apple has explained, it’s a System-on-a-Chip, which is a series of chips that are all housed together in one silicon package.

MacRumorsの記事より

記事でこのように述べている通り、「システムオンチップ(System-on-a-Chip)」なのだ。つまり単純にM1チップ = CPUではない。CPUを自社で開発した上で、他のPCの重要部品と一緒にして、「主要部品全部入りチップ」を作ってしまったのだ。

主要部品とは

  • GPU(グラフィックのための頭脳)
  • Neural Engine(機械学習タスク)
  • SSDコントローラ(SSDの読み書き速度に影響)
  • Secure Enclave(暗号化)
  • メモリ(ユニファイドメモリ、詳しくは後述)

のこと。PCの主要部品といったが、重要なものほとんどが一個に集まっている。これがM1チップの正体なのだ。

M1チップは他と何が違う?

M1チップが主要部品全部入りチップであることはわかったが、では他と何が違うのかを簡単に説明してみよう。

まず最初に言えることは

ユニファイドメモリが重要である

ということ。ユニファイドメモリとは何かというと

CPUだけでなく、他のデバイス(GPUやNeural Engineなどの主要部品)にアクセスできるメモリ

のことだ。メモリとは「一時的にデータやプログラムを記憶する部分」であり、よく机や作業台に例えられる。机が大きいほど同時に多くの作業ができる。メモリも多ければ多いほど同時にたくさんの処理ができる。

つまりその机にCPUだけでなく他のデバイスも同時にアクセスできるというわけだ。これができるとこれまで単独行動していたCPUやGPUが手を組み、情報交換が容易になる。

そうするとある処理を行う際に「より得意な部品」が行うことができる。これが情報交換を最大化し、パフォーマンスの向上に大きく関わっているのだ。

簡単に言えば同じオフィスに全員が集まって仕事をしているイメージだ。遠く離れていると情報交換に時間がかかる(メールや電話)が、一緒の場所にいれば仕事の分担も簡単だし、効率がいい。

もちろんこれは省電力化にも繋がっている。Appleが美しいチップを開発し、電気効率が良くなるように設計していることもあるが、このチップの構造がさらに省電力を後押ししていることは明らかだ。

これが今世間を驚かせている「性能」に直結している。スペックモリモリにしたMacと薄いAppleシリコンMacが同等の性能になるのはM1チップのおかげなのだ。

特に動画編集をしている人はこの恩恵を大きく受けている。GPUとCPUがフル稼働する動画編集やその書き出し作業では目に見える形で速さの改善が見られた。

AppleがなぜM1チップを開発できたか

CPUを開発していたり、PCを販売している企業は他にもたくさんある。

だが、皆がAppleと同じようにこのチップを開発することは難しい。なぜならインテルやAMDはもちろんこの技術を知っているし、取り入れることも可能だが、「PC本体」を設計できないのでM1チップのような統合型チップを作ることができないからだ。

また今の現状としてインテルやAMDはCPUの販売をしなければ会社が成り立たない。Surfaceや他のPCに使われているのはもちろんインテル製、AMD製のCPUだ。だから突然「全部入りチップにしました!」とはできない。

だからDellやHPのようなPCメーカーも同じ理由から完全にAppleシリコンMacの真似はできない。インテルなどのCPUメーカーとタッグを組んで開発しないといけないからだ。そうすると他社もそれに追随し、結局はチップとPCがどれだけ連携が取れているかに焦点が当たってしまう。そうなるとAppleの「全部自分で作ります」には敵わないのは明らかだろう。

そういうわけでAppleは自社でPC本体とチップを開発するという「PC開発の根本」に待ったをかけ「自分で全部作る」という方向転換をしたのだ。これは今の所Appleにしかできないことなのは確か。

Apple has a leg up because rather than focusing on general purpose CPU cores like its competitors, Apple is focusing on specialized chips that handle specialized tasks.

MacRumorsの記事より

また記事内ではこのようにも書いている。Appleは「特殊なタスク」を処理できるある意味特化型チップを開発することに力を入れているため、多くの人が速度を実感する、と。確かに現在はPCを買う理由が「何かの作業をするため」という風にスイッチしている。大抵のことはスマホでできてしまうから、PCはスマホでできない作業をするためのデバイスになっているのだ。なるほど納得だ。

まとめ〜M1チップを知るとAppleの今後が楽しみになった〜

AppleはPCの販売からスタートした会社であることを最近は忘れてしまう。それだけiPhoneやiPadが素晴らしい製品であるということなのだが。

その中で、今回Macが進化したことはApple好きとしては大変嬉しいし、パソコンがどこへ向かっていくのか、それをAppleが指し示しているように感じる。

これからもどんどん新しいものを作り出し、世界を驚かしてくれるだろう。これだからAppleはやめられない。

では、快適なAppleライフを!!

あっしゅ(Ash)

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サイト運営者

Apple信者。20代。
Apple製品をこよなく愛し、その使い方を日々調査しまとめることでApple製品の魅力を発信したい。

修士(理学)持ち。プログラミング独学中。Pythonはデータ解析に使ってた。ちょっとHTML,CSSがかける。

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